由禧(よしき)先生
塔 tower
2026/02/27 21:52:24
雷に打たれた塔が崩れ落ち、人が空中に投げ出されているあの絵は、
見る人に強い衝撃を与えます。
けれど最近の私は、塔というのは本当に突然壊れるものなのだろうか、
と考えるようになりました。
本当の塔は、ある日突然崩れるのではなく、長い年月をかけてひびが入り続け、
ついに支えきれなくなった時に壊れるのではないかと思うのです。
私の母は今、双極症です。
祖母もまた、似たような気質の人でした。
そして私は、自分も似ていると思っています。
長女もまた、どこか似たところがあるように感じています。
以前の私は、この流れを「遺伝なのだろう」と思っていました。
双極症は遺伝すると言われていますし、確かにそういう面もあるのだと思います。
けれど最近は、少し違う見方をしています。
遺伝するのは病気そのものではなく、
無理をしてしまう気質なのではないか
と思うようになったのです。
母は頑張る人でした。
父の価値観に合わせ、家庭を守り、近所付き合いをこなし、周囲に迷惑をかけないように生きてきた人でした。
当時の私は、母がなぜそんなに苦しそうなのか分かりませんでした。
けれど今なら分かるのです。
母が壊れたのではなく、
母が住んでいた「塔」が壊れたのだと思います。
その塔は、「こう生きるべきだ」という形をした塔でした。
良い妻であるべき。
良い母であるべき。
近所付き合いをきちんとするべき。
家族のために我慢するべき。
そうした価値観が積み重なってできた塔の中で、母は長い間生きていました。
そしてついに、その塔は支えきれなくなったのだと思います。
私は長い間、母が壊れてしまったのだと思っていました。
けれど最近は違う考えを持っています。
壊れたのは母ではなく、
無理を続ける仕組みそのものだったのではないか
と思うのです。
私は母に似ています。
感覚が敏感で、無理をするとすぐに消耗してしまいます。
長い時間働き続けることが難しいと感じることもあります。
最近は、一日八時間働く生活は自分には無理なのではないかと思うようになりました。
自分のペースが、もうおばあちゃんのようだと感じることがあります。
以前の私は、それを怠けだと思っていました。
もっと頑張らなければならない。
普通に働かなければならない。
きちんと生活しなければならない。
そう思って、無理を重ねてきました。
けれど今は少し違います。
これは怠けではなく、
壊れないための感覚なのかもしれない
と思うようになりました。
塔のカードには、人が空中に投げ出されている姿が描かれています。
それは恐ろしい場面のように見えます。
けれど落ちた先には地面があります。
そしてそこは、不思議なほど静かな場所です。
最近の私は、その静けさの中にいます。
ぼーっとする時間がある。
急かされない。
怒らなくてもいい。
誰かを追い立てなくてもいい。
子どもたちも静かに過ごしています。
以前の私は、もっと頑張らなければならないと思っていました。
問題を解決しなければならない。
正しい方向に導かなければならない。
役に立たなければならない。
そうしなければ存在できないと思っていました。
けれど今は、少し違う場所に立っているような気がします。
何かをしなくても、ただ存在していていいのかもしれない。
そんな感覚が、少しずつ生まれてきています。
祖母の塔があり、
母の塔があり、
そして私の塔があります。
けれど私の塔は、母の塔とは少し違う形をしているのかもしれません。
無理を続ける塔ではなく、
無理をしないための場所としての塔です。
もし塔が壊れるということがあるのなら、それは人生が壊れるということではなく、
もう無理を続けなくていいという合図なのかもしれません。
母の塔は崩れました。
そして私は今、自分の塔を作り直している途中にいるのだと思います。
それは高くそびえる塔ではなく、
低くて静かな場所かもしれません。
けれどそこは、以前よりずっと安心できる場所です。
塔のカードは恐ろしいカードだと言われます。
けれど私にとって塔は、
壊れるためのカードではなく、
生き延びるためのカードなのだと思っています。
由禧(よしき)
由禧(よしき)先生予約受付中
-
280円/1分 -
-
- 【性別】
- 女性
-
- 【鑑定歴】
- 1-2年
-
- 【鑑定の雰囲気】
- とても話しやすい
-
- カメレオン憑依による心の代弁 親子問題・子供の未来、可能性のサポート 文殊菩薩が照らす導き
-











