由禧(よしき)先生

進んだ先にしか道はない

2025/11/25 00:49:07

—— コスパ・タイパの時代に「衝動」で生きるということ


最近、生徒の進路相談に乗っていて、改めて思い出した言葉がある。

「結局、進んだ先にしか道はない」という感覚だ。



その子はダンスを続けてきたけれど、強豪校に進むかどうかで悩んでいた。

親御さんは「逃げてほしくない」と背中を押していたが、本人は本音では「したくない」と言う。

好きだけれど、そこまで打ち込みたいわけではない。

ただ、「ここまで頑張った自分を証明したい」という気持ちと、「もうしんどい」という思いが混ざって揺れていた。



私は、彼女の「遊びたい」という素直な言葉が、とても健全に聞こえた。



それは“怠けたい”とか“逃げたい”とは違う。

“自分の心を回復させたい”“世界をもっと感じたい”という、生きる力からの発信だと感じた。



強豪校に進めば「努力しました」という証明書は手に入る。

けれどもそのためには、3年間、長い通学と厳しい練習を続けなければならない。



「本当にそれをしたいのか?」

と尋ねたとき、彼女は静かに「したくない」と答えた。



ああ、これが“本音”なんだ。



しかしそのすぐあとに、「でも、やらなきゃいけない」と続けた。

これは彼女自身の意志ではなく、周囲の期待を背負う癖から生まれる言葉だ。

自分の本音より、他者の願いを優先してしまうくせ。

それは努力ではなく、自己放棄に近い。



私は彼女にただこう伝えた。

「道に正解なんてないよ。どんな道でも進めば道になる。」と。




■ コスパ・タイパの時代に「迷う」ことの価値



今の時代、効率の良さが何より重視される。

“コスパ”や“タイパ”(タイムパフォーマンス)という言葉が当たり前のように飛び交う。



最短で成果を出すこと。

無駄なく動くこと。

すぐに結果が出ること。



もちろん、それらが役に立つ場面もある。

だが、それは “目的地がはっきりしている場合” に限られる。



ところが、思春期の進路も、人生の転機も、

私自身のこれまでの人生を振り返っても、



目的地なんて最初から見えていることの方が少ない。



私は最初から「これが正解だ」と思って歩いてきたわけではない。

むしろ「間違いかもしれないな」と思いながら進んできた道ばかりだ。



仕事も家庭も、人間関係も、

良いときも悪いときもあった。



どの道を選んだとしても、

喜びと痛みの両方は避けられなかった。



つまり、

効率よく生きても、遠回りしても、

人生が与えてくる“体験”からは逃れられない。



それは良いとか悪いとかではなく、

「そういうもの」なのだ。




■ 次女の不登校が教えてくれたこと



私の次女が不登校になったとき、

私は初めて“本当に正解が分からない場所”に立たされた。



周囲は「学校に行かせたほうがいい」と言う。

でも、行かせても潰れるだけだと直感的に分かっていた。



もはやコスパとかタイパとか、

効率的な解決策とか、

世間の正しさとか、

そういうものが一切通用しない世界だった。



私はそこで悟った。



結局、進んだ先にしか道はできない。

正解は歩いたあとにしか分からない。



これが骨身に沁みた。



そしてもうひとつ、深く理解したことがある。

それは、人生は衝動に導かれるということ。




■ 「衝動」は、魂のナビゲーション



哲学者・谷川嘉浩さんはこう語る。



人は、衝動で決めている。
“こうしたい”という内側の震えが、人生の方向をつくっていく。


これは、私の経験ともぴたりと一致している。



気づいたら飛び込んでいた仕事。

どうしても続けられなかった場所。

理由は分からないけど選んだ道。



それらは全部、

衝動が道を選んでいた。



そして歩いた先で意味がわかった。



「これを経験するためにこの道を通ったのか」と

後から理解できることが多かった。



逆に言えば、

選ぶ前に“正解”なんて分かるはずがないのだ。




■ 子どもの道も、私たちの道も、同じ法則でできている



だから私は、生徒にも、次女にも、そして過去の自分にも

同じ言葉をかけたいと思う。



どんな道でもいい。

あなたが進んだ道が、あなたの正解になる。



逃げてはいけないわけでもない。

頑張らなければいけないわけでもない。



ただ、自分の中の小さな声を

「そんなものダメ」と潰してしまうのだけは

やめてほしいと思う。



なぜなら、



その小さな衝動こそが、

人生を動かす本当のエンジンだから。




■ 進路に迷っているあなたへ



もし、いま進路に迷っている人がいたら、

私はこう伝えたい。



どの道を選んでも、

人生はあなたを必要な経験へと連れていく。



コスパもタイパも、大事な場面はあるけれど、

あなたの人生の核心に触れるような選択は

効率では測れない。



迷って揺れて悩んだその時間が、

すでに“あなたの道”になっている。



だから、どうか安心してほしい。



正解は、選んだあとに生まれる。

衝動は、あなたが生きたい方向を知っている。



そしてあなたの人生は、

あなたが歩いた分だけ、美しく形づくられていく。




由禧(よしき)

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  • 【性別】
    女性
  • 【鑑定歴】
    1-2年
  • 【鑑定の雰囲気】
    とても話しやすい
  • カメレオン憑依による心の代弁 親子問題・子供の未来、可能性のサポート 文殊菩薩が照らす導き
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