由禧(よしき)先生
言霊が編む人生
2025/08/30 22:04:12
むかしむかし、あるところに、
一冊のふしぎな本を抱えて生まれてきた子どもがおりました。
その本には、まだ誰も声に出して読んだことのない言葉が、
うっすらと書かれていました。
「あなたはこうあるべし」
「失敗してはいけない」
「人に喜ばれなければ愛されない」
――そんな文字たちです。
その子は成長するにつれ、
知らず知らずその本のとおりに生きるようになりました。
うまくいけばほめられる。
間違えれば叱られる。
誰かの笑顔のために働き続け、時に眠れぬ夜をすごす。
それが自分の運命だと、いつしか思い込むようになったのです。
けれども不思議なことに、どれほど努力を重ねても、
同じ場面が繰り返されるのでした。
人に尽くしても感謝されず、
頑張っても満たされない。
舞台の幕が上がっても、いつも同じ役を演じているような感覚。
その子――いや、もう大人になった彼女は、
胸の奥で小さな声を聞きました。
「どうして私は、何度も同じことを繰り返しているのだろう」
ある晩のことです。
彼女は夢を見ました。
夢の中で、古い本を抱えたまま泣いている幼い自分に出会ったのです。
そして、もう一人の自分がそっとささやきました。
「この脚本、書きかえられるって知ってる?」
「本当に? だってこれは、親が決めたことだし、
社会のルールでもあるでしょう?」
「そうじゃないよ。これはただの“思い込み”の台本。
インクは消せるし、新しい言葉も書き込めるんだ」
目を覚ました彼女は、心臓がどきどきしていました。
そして思いました。
――もし本当に書き換えられるなら、
私はどんな物語を生きたいだろう?
その日から、彼女は小さな実験を始めました。
いつもなら「ごめんなさい」と先に言ってしまう場面で、
「私はこう思う」と声に出してみました。
いつもなら夜遅くまで働いてしまうところを、
思いきって休んでみました。
すると不思議なことに、
心の中の本に新しい行が一つずつ書き加わっていったのです。
「私は休んでも愛される」
「私は助けてもらってもいい」
「私は私の声を大切にしてよい」
古い脚本はまだ残っています。
時おり顔を出して、彼女を引き戻そうとします。
「ほら、頑張らないと見捨てられるよ」
「人の役に立たなければ、あなたの居場所はないよ」
けれど、彼女はもう知っているのです。
ページは白紙に戻せることを。
物語は何度でも書き直せることを。
そして、そのペンを握っているのは、
他の誰でもない“自分自身”だということを。
……さて、ここでこの物語を読んでいるあなたに問いかけます。
あなたの心にも、見えない脚本が眠ってはいませんか?
「私はこういう人間だから仕方ない」
と、思い込んでいませんか?
もし今の物語が苦しいと感じるなら、
少しずつ行を変えてみてください。
白紙のページは、いつだってあなたの前に開かれています。
新しい言葉を一つ書き加えるだけで、
未来の展開はやさしく変わっていきます。
人生という舞台の脚本家は、
ほかの誰でもない――あなた自身なのですから。
この物語は、私自身の心にも重なる部分があります。
気づかぬうちに「こうしなければ愛されない」と信じ込み、
同じ場面を繰り返してきたことがありました。
けれど、ほんの小さな言葉を自分に許すだけで、
確かに未来は変わり始めます。
言霊は生きており、
私たちの人生を編みなおしてくれる力を持っているのだと感じます。
もし今、あなたが「古い脚本」に息苦しさを覚えているのなら、
どうか新しい言葉を一つ、心に書き加えてみてください。
「私は大丈夫」
「私は愛されている」
「私は選んでいい」
――どんな言葉でもかまいません。
その一行から、あなたの人生は新しい物語を紡ぎ始めるのです。
由禧(よしき)
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- 【性別】
- 女性
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- 【鑑定歴】
- 1-2年
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- とても話しやすい
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- カメレオン憑依による心の代弁 親子問題・子供の未来、可能性のサポート 文殊菩薩が照らす導き
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