由禧(よしき)先生
脱皮の季節に
2025/08/06 17:15:38
誰にも気づかれなかった祈りと、Selfへ還る旅___土用が明けようとしています。
暦の上ではほんの小さな区切りかもしれませんが、
私にとってこの「土用明け」は、とても深い意味を持つ日です。
それはまるで、自分の内側で終わった「ひとつの章」に、
静かにしおりを挟むような感覚。
土用のあいだ、私はずっと、自分の中の「祈り」に耳を澄ませていました。
誰にも気づかれず、言葉にもならなかったその祈り。
でも、それは確かに、私の中に存在していました。
5月の終わり頃、
私は奈良の天河大辨財天(てんかわだいべんざいてん)社=天河神社を訪れました。
ずっと行きたかった場所です。
山を越え、川を渡り、静かな空気の中にたたずむ神域。
あの場所の空気は、少し重たく、それでいて澄みきっていて、
呼吸をするだけで、自分の中の何かが整っていくのを感じました。
お参りの列に並んでいたときのことです。
私の前に、若いご夫婦と、2歳くらいの小さな女の子が並んでいました。
神聖な空気に圧倒されたのか、女の子が泣き出しました。
列は進まず、ご夫婦は少し困った様子。
私は子どもの泣き声を放っておけない性分で、
思わず声をかけてしまいました。
「怖いよねぇ、大丈夫だよぉ。良いことあるよぉ」
少しふざけた調子で、雰囲気がやわらぐように。
すると、ご夫婦は「ありがとうございます」と微笑んでくださいました。
けれどその後、ふと恥ずかしくなったのです。
「余計なおせっかいだったかな」「出すぎたかも」
そんな気持ちが湧いてきて、
私は少し早足でその場を去りました。
でも今、振り返って思います。
あの瞬間、私の中で、
なにか小さな祈りの種が蒔かれていたのだと。
天河神社を出たあとは、類を見ないほどの豪雨に見舞われました。
川遊びも散策もできず、予定していたことは何もできませんでした。
でも泊まっていた宿には屋根付きのバルコニーがあり、
そこで焚き火ができたのです。
雨の音を背景に、私は火を見つめ続けました。
ただ、見つめていました。
言葉もなく、願いもなく、でも確かに、心が火のゆらめきに共鳴していた。
それはまるで、勝手に始まった儀式のようでした。
誰にも見せるためでもなく、
自分自身の奥底で、何かが焼かれ、解かれていくような、
そんな時間でした。
その時、私はまだ気づいていませんでした。
あれが、私の“脱皮”の始まりだったことを。
私は数秘術で「過去数3」「現在数9」「未来数1」という流れを持っています。
過去数3は「無邪気な創造性」や「表現することの楽しさ」。
でも、それを素直に発揮するには、
今の私はあまりにも「母親」や「大人」や「役割」としての顔を
たくさん抱えすぎていたのです。
そして現在数9。
これは、手放しや完成、そして奉仕のエネルギーを意味します。
私はずっと、誰かのためにと頑張ってきました。
家族のため、子どものため、社会の中での役割として。
けれど、どこかで疲れ切っていたのかもしれません。
そんな私が、弁財天さまの前で無邪気に泣く子どもと出会い、
思わず声をかけたあの出来事は、
過去数3の“無邪気な自分”が、
静かに戻ってきてくれた瞬間だったように思います。
焚き火の火の前で祈るように過ごしたあの時間。
それは「手放し」の9のエネルギーに包まれながら、
子どもの私と再会するための準備だったのかもしれません。
そして今、私は少しずつ「未来数1」に向かっています。
これは「新しい始まり」や「自己の確立」。
他の誰のためでもない、“わたし”の人生を選び取る時間です。
天河のお参りの後、
私は占い師としてデビューし、
恥ずかしげもなく大声で歌をうたい、絵を描き始めました。
どれも、子どもの頃に夢中だった遊びです。
評価されるためでも、成功するためでもない。
ただ、やりたかったから、やってみた。
そんな原点に戻るような感覚。
私はようやく、“役割”の仮面を外しはじめたのかもしれません。
誰かの母親であること、妻であること、
そのすべてを否定するわけではありません。
でも、それだけじゃない私を、やっと許せるようになってきました。
弁財天さまが、
私の中に眠っていた「3」を呼び戻し、
「9」のエネルギーで余分なものを手放し、
「1」へと導いてくれている。
そう思うのです。
土用の期間中、私は何度も感情が揺れ動きました。
涙があふれたり、怒りが湧いたり、
どうしようもなく虚しくなったり。
けれど、それも「脱皮」だったのだと今はわかります。
蛇が脱皮する時、視界がぼやけ、動きが鈍くなるように、
私も、心の奥でなにかが剥がれ落ちていくのを感じていました。
そして今日、土用が明ける日。
私は少しだけ、軽くなっています。
あの日の泣き声。
あの火の揺らぎ。
あの雨の音。
それらすべてが、私だけの儀式だったのだと思います。
ありがとう、天河の地。
ありがとう、弁財天さま。
ありがとう、わたしの中の小さな子ども。
土用が明けた今、
またここから、新しい私を始めていこうと思います。
ego(=自我)を脱ぎ捨て、もう一度、self(=自己)に還り__
もっと自由に、もっと軽やかに、生きていくために。
由禧(よしき)
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- 【性別】
- 女性
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- 【鑑定歴】
- 1-2年
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- とても話しやすい
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- カメレオン憑依による心の代弁 親子問題・子供の未来、可能性のサポート 文殊菩薩が照らす導き
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