由禧(よしき)先生
自然の神さまに出会う旅I
2025/08/05 19:17:05
大地の神さま――大己貴神(オオナムチノカミ)が語る物語風の神、火の神、水の神、土の神、鉄の神、石の神、木の神、月の神、雷の神――
これまで私たちは、自然界に息づく神々の気配に耳を澄ませてきました。
目には見えないけれど、確かに感じる。
一人ひとりの心の奥に、昔からあったような懐かしさと、どこか新しい発見。
そして、そんな旅の終わりに立ち寄るのが、「大地の神さま」です。
私たちが立つこの足元、地面のずっと奥深くに、
あらゆる命を受け入れ、育て、再び還してくれる、
大いなる存在が眠っているのです。
大地の神、大己貴神(オオナムチノカミ)とは
日本神話における「国づくりの神」。
広い国土を整え、土地に暮らす人々の幸せを願い、
そして最終的にはその国を他の神へと譲った――
やさしく、賢く、そして強い、成熟した神様です。
もっとも有名な物語は、「因幡の白兎」。
傷ついたウサギを他の兄神たちが笑うなか、
ただひとり大己貴神だけが、その小さな命に手を差し伸べました。
助け、癒し、寄り添う。
それは単なるやさしさではなく、
「生き物の痛みを知っている者の行動」でした。
大己貴神は、ただ恵みを与えるだけの神ではありません。
むしろ、何度も傷つき、死にかけ、再び蘇り、
そのたびに知恵と力を得ていった「変容の神」でもあります。
だからこそ、今も多くの人々から
「人生の再出発を支えてくれる神様」
として信仰されているのです。
大地をしっかり踏みしめると、安心するのはなぜだろう
草の匂い。
雨上がりの湿った地面。
深く息を吸い込むと――
なぜだか、ふっと心が落ち着く瞬間があります。
それは、きっと大己貴神の気配。
何も言わずに、ただそこにいて、
転んだときには受け止めてくれて、
泣きたいときには、そのまま涙を流させてくれる。
そんなふうにして、私たちの暮らしを、
いつも足元から支えてくれているのです。
大己貴神の声はきっと__
「おかえり。
よくここまで歩いてきたね。
傷ついたことも、迷ったことも、
ぜんぶ、知っているよ。」
「焦らなくていい。
今はまだ、種が眠る時。
土の中では、ちゃんと変化が始まっているんだ。」
__というものなのではないかと思うんです。
目には見えなくても、確かに育っている。
その静かな力を、私たちはいつの間にか忘れてしまいがちです。
けれど、大地は決して見放しません。
そのままでいいよ、と
何もかも受け入れてくれる――
そんな大地の神が、いつでもあなたのそばにいるのです。
人は、時に誰かを癒したいと願います。
疲れている人のそばに寄り添いたくなる時。
何も言わず、そっと手を差し伸べたくなる時。
そんなとき、あなたの中に大己貴神が宿っているのです。
人間関係に悩み、何度も裏切られ、
それでもまた信じてみようとする――
その繰り返しこそが、「大地の成熟」なのかもしれません。
苦い経験、恥ずかしい失敗、言えなかった想い。
すべてを「地中に埋める」ことで、
新たな芽吹きが始まる。
そう、大己貴神は、「癒しと再生」の神。
いったん終わらせることで、もう一度始められるように
私たちの魂のタイミングを整えてくれるのです。
そしてまた歩き疲れたときは――
大地の神、大己貴神のもとへ、「ただいま」と帰ってみてくださいね。
由禧(よしき)
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- 【性別】
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